小学校教諭の仕事できついことは？

小学校教諭と言えば、残業が多そう、クレーム対応が辛そうなど仕事がきつそうと感じる方も多いでしょう。このページでは小学校教教諭の仕事の中で、きつい点やモチベーションを保つためのポイントについて紹介するので是非チェックしてください。

時間外労働が長く、残業代が出ないケースも多い

小学校教諭で担任になれば、すべての科目の授業をしなければならず、毎日の授業の準備や宿題のチェック、テストの作成・採点、学級だよりなどのお便りの作成、イベントの準備、通知表の作成など様々な業務を行う必要があります。また授業の合間でも児童からの相談や次の授業の準備をしなければならないため、なかなか業務が終わらずに残業せざる得ない状況でしょう。近年では教員の長時間労働は社会問題にもなっているほどです。

また基本的に残業は自発的なものとされるため、残業代も発生しません。つまりサービス残業を強いられている状況と言えるでしょう。

1人の教師が受け持つ児童の数が多い

小学校教諭は勉強だけを教えるのではなく、クラス児童の性格・学力・家庭環境・人間関係などを細かく把握しておく必要があります。学校によっても異なりますが、1クラスの児童は30人前後となっており、その人数を1人の教諭だけで見るのは非常に大変でしょう。とくにイジメの問題もあるため、友人関係には特段の配慮が欠かせません。班構成・当番・係などのグループで活動をする場合は、児童の性格や人間関係を踏まえて考えることが大切です。

子どもの安全確保が必要で、気が休まる瞬間が少ない

とくに低学年の児童の場合、予見能力・危機管理能力が未熟のためリスクの高い予想外の行動を取ることがあります。遠足や運動会、プール、家庭科授業などケガをしないよう安全に過ごすために十分すぎるほど見守っておかなければなりません。また休み時間もケンカなどのトラブルが発生することもあり、気が休まる瞬間がないでしょう。

学習面以外の指導も必要になる

小学校では教科だけの学習だけでなく、社会で生きていくための力を身につける場でもあり、そのための生活面の指導が教諭の重要な業務のひとつです。たとえば掃除の仕方・箸の持ち方・食事のマナー・服の着替え方などは家庭で身につけるものですが、共働きや一人親家庭などの影響もあり、生活面を家庭で指導できない現状があります。そのため近年では教諭が保護者の代わりとなり、生活面を細かく教えるシーンが増えつつあるのです。そのため家庭との連携が必要であり、なかなか指導が難しい側面もあるでしょう。

保護者対応が大変

中学校や高校などと比較すると、小学校は家庭と密に連携を取っている特徴があります。そのため保護者と話すことが増えてしまい、保護者からの細かな要望や問い合わせなどに対応しなければなりません。もちろん相談の中には学習面に関するものや、イジメの問題などスピーディな対応が必要なケースもあるでしょう。しかし中には理不尽すぎる要望を押し付けるモンスターペアレントと呼ばれる保護者も増えており、身体的・精神的な負担が大きくなっています。

新米教師でも生徒のお手本にならなければならない

大学を卒業し教師1年目であっても、子供にとっては「先生」です。子供は驚くほど教諭の言動を見ており、それを見本として行動することもあるでしょう。しかし少しでも変と思われる言動をすれば、子供は親に伝え、大きな問題に発展するケースもあるので注意が必要です。新米だからという言い訳が出来ないのは、教諭としてはキツイところでしょう。

小学校教諭がモチベーションを保つには？

児童の成長に目を向ける

小学校教諭としてのモチベーションを保つためには、子供の成長を実感することです。小学生は驚くほど成長するスピードが早く、これまでできなかったことでも克服できるケースも。生徒一人ひとりの成長を感じることで、教諭になって良かったと思うでしょう。

働きにくい部分ではなく働きやすい部分にも目を向ける

つい小学校教諭のキツイところばかりに目が行きがちです。しかし、どんな仕事でもキツイことばかり想像すればモチベーションは下がってしまうでしょう。教諭は給与が安定している、長期休暇が取りやすいなどのメリットもあるため、そういったメリットにも目を向けるようにしてください。そうすることで教諭の魅力が感じられるでしょう。

小学校教諭のきつい・辛いところに関するまとめ

小学校教諭はサービス残業も多く、好きなタイミングで休みにくい、保護者の要望・問い合わせの対応など、キツイことも多い職業です。また勉学だけでなく、生活面などの指導も負担となっているでしょう。しかし子供の成長などを身近で見ることができ、子供と一緒に何かを成し遂げるときには教諭になって良かったと思うことも。

小学校教諭の勤務状況は厳しいところも多いですが、社会問題化されたことで徐々に環境改善につながっています。まずは小学校教諭としての現実の厳しさもしっかりと把握しておきましょう。