保育士資格を活かして学童保育施設で働くケースを紹介。学童保育施設は、主に小学校低学年までを対象として放課後の時間の保育・教育を担う場所です。
仕事内容や給料、大変さややりがいについて紹介します。
学童保育施設は、放課後に子どもの生活の場を提供することを目的とした施設です。保護者の就労や病気などにより、日中子どもをみる人がいない保護者の拠り所でもあります。
運営形態には、自治体が設置、運営する公設公営、自治体が設置し、民間法人・企業が業務委託を行っている公設民営、民間法人・企業が設置、運営する民設民営の3種類があり、待遇や働き方が異なる場合もあります。
一般的な保育と学童保育との大きな違いは、対象が主に小学校低学年であること。おむつ替えや排泄処理、食事介助の代わりに、おやつの提供のほか、宿題をみたり、一緒に遊んだりすることが主な仕事内容となり、教育的な要素が強いです。
児童館が併設されている場合は、イベントの企画、運営を担うこともあるでしょう。
学童保育施設で働く保育士のお給料は、月給が約28万円で、平均年収は310万円程度。一般的な保育士と比較すると若干高めに設定されています。設置、運営が公営かと民営であるかにより、待遇が異なることも。
取得している資格に応じて手当てを支給している施設がほとんどで、保育士以外に放課後児童支援員の資格を取得することで収入をアップすることが可能です。
保育園が0歳~小学校就学前の子どもを対象としている一方、学童保育施設では、低学年を中心に小学生が対象となります。ダイナミックな遊びや難しいカードゲームなど、相手をするためには体力も知識も必要。
学校から出された宿題をみることも重要な仕事となるため、小学校の学習内容に精通していることも必須条件となります。
小学生の頃は自我が芽生える時期であり、他人と自分を比較してコンプレックスを持ったり、家庭や学校に対する不満を持ったりする時期。言葉遣いや粗暴な態度に対して毅然とした態度で指導することも必要です。
保育よりも教育の比重が重くなるため、対応に難しさを感じることもあるでしょう。
学童保育では一緒に遊んだり、勉強をみたりなど、子どもとの距離が近いため、子どもの成長をすぐ側で見守れるやりがいがあります。対応にはタフな体力、精神力が必要となりますが、保育園のように残業や持ち帰り作業がほとんどないことも魅力です。
学童保育では、勉強や遊び、友人とのコミュニケーションを通して、子どもの成長に直接携われるという喜びがあります。指導、支援することが多ければ多いほど、自分の言葉かけや指導により変容していく子どもをみると大きなやりがいを感じるでしょう。
子どもとの密な関わりや教育を希望する人には、ぴったりの仕事と言えます。
学童保育施設は、共働き世帯やひとり親世帯にとっては、頼りになる施設として欠かせない存在です。対象が小学生となり、学習や生活指導など、教育的な要素が強いため、保育だけでなく子どもの教育に関心が高い人におすすめ。
保育士の資格とともに小学校教諭免許を取得することで対応がスムーズになり、待遇も良くなるでしょう。
※選定基準:
愛知県で保育士資格、幼稚園教諭・小学校教諭免許のいずれかの取得を目指せる大学のうち、保育士資格・幼稚園教諭・小学校教諭の同時取得も可能な大学の中から、以下の基準に沿ってピックアップしています。(2022年3月調査時点)
・名古屋芸術大学…資格取得+αの力をつけられるコースの数が最も多い大学(7コース)
・桜花学園大学…最新の実績で、公立園および公立小学校(特別支援含む)の就職人数を明示していて最も多い大学(2020年度 計64名)
・椙山女学園大学…SSK(名古屋の女子大御三家)のうち、偏差値が最も高い大学(教育学部保育・初等教育専修の偏差値…50.0~52.5※)
※参照元:スタディサプリ(https://shingakunet.com/gakko/SC000150/nanido/)