保育士資格を活かして企業内保育施設で働くケースについて紹介します。
企業内保育施設とは、企業が社内や近くに設置し、従業員や地域住民の子どもを一時預かりをする施設。仕事内容や給料、大変なことややりがいについて紹介します。
企業内保育には2つの種類があり、事業所内保育事業は市町村の認可を受けている保育事業です。対象児童は主に0~3歳児で、定員20名以上の保育所型、19名以下の小規模型があります。
企業主導型保育事業は認可外保育で、従業員に限定せずに地域住民の子どもを受け入れることも可能。対象年齢制限も特に設けられておらず、延長保育や夜間保育、土日の保育にも対応することが可能です。
事業の種類や対応しているサービスによって、保育士の仕事内容が異なることがあります。
企業内保育施設の仕事内容は通常の保育園とほとんど変わりません。子どもを預かり、食事や排せつ、着替えの援助、給食、午睡、自由遊びなどを行います。
ただし、企業主導型の場合は、企業独自のルールが課せられ、保育内容や方針が異なることも。企業のルールや方針に則った働き方が必要となります。
企業内保育所で働く全国の保育士の給与相場は約300~340万円。全国の保育士の平均年収が約374万円であることに対して少々低めとなっています。しかし、企業や働き方によっては、この平均以上の給与を得られる場合もあります。
また、企業内保育士の給与相場は地域によっても差があります。特に、都市部と地方での差が大きく、都市部の方が高くなる傾向があります。給与を重視するのか、住む場所を重視するのか考えて就職先を考えることが大切です。
保育園では年間行事が計画され、季節に応じたイベントも企画されるのが一般的です。一方、従業員の子どもの預かりを重視している企業内保育施設では、行事やイベントはほとんどありません。
そのため、充実感や達成感を覚えることが少なく、物足りなさを感じることもあるでしょう。
企業内保育施設は、作業負担が少ない分、勤務時間内に仕事をきちんと終わらせなければなりません。仕事の正確さやスピードが求められるため、マイペースでやりたい人にはストレスが溜まることも。
また、土日勤務や夜間勤務、夕食の提供など、企業のルールや方針に合った働き方が求められるため、自由が利かないと感じることもあるでしょう。
企業内保育施設は小規模なものが多く、スペースにも限りがあることから定員も少なく設定されていることが多いという特徴があります。そのため、子ども一人ひとりに目が届き、ゆとりをもって保育を行うことが可能。
園庭がないところがほとんどなので、事故防止に神経をすり減らすこともありません。
大きなイベントや行事がほとんどないため、勤務時間外の仕事や持ち帰り残業がありません。そのため、ワークライフバランスを実現しながら好きな保育の仕事ができます。
また、保護者がすぐ近くにいるため、緊急の連絡を取りやすく、保護者対応の人数が少ないことも働きやすさにつながるでしょう。
企業内保育施設は、企業が主に従業員の就業中に子どもの一時預かりを行うもの。仕事内容はほとんど保育園と同様ですが、企業の規模や業績により給料が高くなることもあり、残業も少ないことも魅力です。
一方で、給料が業績に左右されたり、夜勤や休日出勤など、企業のルールや方針に則った働き方が求められたりすることになります。
※選定基準:
愛知県で保育士資格、幼稚園教諭・小学校教諭免許のいずれかの取得を目指せる大学のうち、保育士資格・幼稚園教諭・小学校教諭の同時取得も可能な大学の中から、以下の基準に沿ってピックアップしています。(2022年3月調査時点)
・名古屋芸術大学…資格取得+αの力をつけられるコースの数が最も多い大学(7コース)
・桜花学園大学…最新の実績で、公立園および公立小学校(特別支援含む)の就職人数を明示していて最も多い大学(2020年度 計64名)
・椙山女学園大学…SSK(名古屋の女子大御三家)のうち、偏差値が最も高い大学(教育学部保育・初等教育専修の偏差値…50.0~52.5※)
※参照元:スタディサプリ(https://shingakunet.com/gakko/SC000150/nanido/)