ピアノが弾けなくても保育士になれる？

保育士を目指しているけれど、ピアノが弾けない、苦手という人もいるでしょう。ここでは、ピアノを弾けなくても保育士になれるのか、またピアノを弾かずに保育士の資格取得を目指す方法、保育士に求められるピアノスキルについて紹介します。

在学中に弾けるようになれば問題なし！

保育系の短大や大学、専門学校に通って保育士の資格取得を目指す場合、ほとんどの学校でピアノの授業が必修になっています。そのため、これまでピアノに触れたことのない人でも授業でピアノのレッスンを受けられるので、頑張り次第で在学中にピアノのスキルを身につけることが可能です。ピアノ練習室のある学校なら、自宅にピアノがなくても時間割の空き時間や放課後を利用してピアノの練習に取り組むことができます。

独学で試験を受けるなら「音楽表現」を選択しなければOK

学校に通わずに独学で保育士試験を受ける場合は、ピアノを弾けなくても保育士の資格を取得できます。

なぜなら保育士試験の実技では「音楽表現（音楽演奏）」「造形表現（色鉛筆画の制作）」「言語表現（3分以内で物語を口述）」のうち2つを選んで受験するので、必ずしもピアノに挑戦する必要はないからです。そのため、ピアノの演奏に自信がないのであれば、造形表現や言語表現の勉強に力を入れると良いでしょう。

また、音楽表現についても試験で用いられる楽器はピアノに限らず、アコースティックギターやアコーディオンも選べるので、どちらかを演奏できるのであればピアノが弾けなくても保育士の資格取得を目指せます。

ただ、現場ではピアノスキルを求められることも多い

保育士の資格を取得するのにピアノスキルは必須ではありませんが、実際に保育士として働くとなるとピアノを弾くシーンはとても多いのが現状です。たとえば歌の伴走としてはもちろん、ピアノの演奏に合わせて体を動かしたり、朝の会や給食の片付けなどを知らせたりするのにもピアノが用いられます。そのため、保育士として働くならピアノは弾けたほうが良いと言えるでしょう。

ただ、保育園によってはピアノを設置していないところもあるため、気になる人は就職活動を行なう際にピアノ演奏の有無についてチェックしておくことをおすすめします。

保育士に求められるピアノスキルのレベルは？

保育士になるならピアノを弾けるに越したことはありませんが、プロのピアニストになるわけではないので高いスキルは必要ありません。子どもたちが歌える程度の伴走ができれば十分です。

多くの保育士養成学校ではピアノ初心者向けの教本であるバイエルを使用しており、バイエルを終了する程度が保育士に求められるピアノスキルのレベルとされています。また、保育士にはピアノを演奏するスキルのほかに、子どもたちと一緒に楽しく歌う弾き歌いのスキルも必要です。そのため、ピアノを練習する際は、楽譜や鍵盤から目を離しても演奏できるようにしておくと良いでしょう。

保育士のピアノスキルにかんするまとめ

保育士を目指している高校生の方は、たとえ今ピアノが弾けなかったとしても保育士の夢を諦める必要はありません。短大や大学などに通えばピアノスキルを磨ける学習環境が整っているので、在学中にピアノのスキルを身につけることは十分に可能です。

独学で試験を受けるのであればピアノスキルがなくても保育士の資格は取得できますが、やはりピアノを弾けるほうが就職先の選択肢も広がりますし、音楽を通して子どもとのコミュニケーションを図るのにも役立ちます。子どもと楽しく歌っている将来の自分を思い浮かべながら、簡単な童謡からピアノの練習を始めてみてはいかがでしょうか。