保育士資格を活かして病院内保育施設で働くケースを紹介。病院関係者の子どもの保育は、病院の人材確保や地域医療を守る点からも重要な仕事です。仕事内容や給料、大変さややりがいなどについて紹介します。
病院内保育とは、病気になった子どもを一時的に預かる病児保育とは違い、病院内で健康な子どもを保育することです。主な対象は医師や看護師、検査技師や薬剤師など、病院で働く関係者の子ども。病院内ということもあり、看護師が常駐して連携しながら対応することもあります。
医療関係者の育児と働き方を支える役割を担っていると言えるでしょう。
病院内保育施設の仕事内容は、排泄処理やおむつ換え、自由遊びなど、一般的な保育士の仕事とほぼ同じです。ただ、年齢別によるクラス分けがなく、小規模な異年齢保育となることが一般的。
保育園と比較すると病院内保育施設を有している病院は少ないため、求人数もそれほど多くありません。
病院愛保育施設の保育士の給料は、正社員の場合初任給の平均は18万円程度。夜勤や土日勤務もあるため時間外手当や特別手当が充実しているところが多いため、給料の上乗せが可能です。そのため、一般的な保育士よりも給料は高いと言えるでしょう。
運営主体によっては給与のほかに賞与があるなど、待遇が良いこともあり、福利厚生も病院職員に準じていることから高待遇が規定できます。
病院は24時間365日稼働しているため、病院で働いている人のシフトもさまざま。そのため、保育士も勤務時間が不規則になりがちです。
早朝勤務や夜勤、急患対応など、病院職員の勤務時間に合わせた柔軟な対応が必要です。
病院内や隣接した建物にある病院内保育施設は、スペースが限られており園庭や遊具も充実していないことがほとんどです。子どもを思い切り遊ばせることもなかなかできません。
また、小規模な施設が多く保育士も少ないことから、おむつ代やお菓子代の徴収や備品発注、事務作業などを任されることもあります。
病院内保育施設は、24時間365日体制で地域医療を守る病院関係者が安心して子どもを預けて働くために設置されているものです。子どもがいるため職場に復帰できない看護師も少なくないため、病院の人材確保にも大きく貢献しています。
また、保育が地域医療を支えているという強い使命感を持つことができるでしょう。
保育園で働く保育士は行事前の準備で残業が増えてしまうことがありますが、病院内保育施設では行事やイベントがほとんどないため、そのための準備を必要としません。また、24時間勤務であっても、シフト制なので空いた時間は自由に使うことができます。
仕事とプライベートを両立しながら、目の前の子どもだけに集中することが可能です。
病院内保育施設は、病院に勤務する健康な子どもを保育するところであり、医療関係者の仕事と育児を両面から支えることができる施設です。
求人数は少ない傾向にありますが、給料や福利厚生が充実しており、残業もほとんどないことからワークライフバランスを実現することも可能です。勤務時間が不規則であるなどの問題もありますが、地域医療を支える一端を担っているという使命感や達成感も得られます。
※選定基準:
愛知県で保育士資格、幼稚園教諭・小学校教諭免許のいずれかの取得を目指せる大学のうち、保育士資格・幼稚園教諭・小学校教諭の同時取得も可能な大学の中から、以下の基準に沿ってピックアップしています。(2022年3月調査時点)
・名古屋芸術大学…資格取得+αの力をつけられるコースの数が最も多い大学(7コース)
・桜花学園大学…最新の実績で、公立園および公立小学校(特別支援含む)の就職人数を明示していて最も多い大学(2020年度 計64名)
・椙山女学園大学…SSK(名古屋の女子大御三家)のうち、偏差値が最も高い大学(教育学部保育・初等教育専修の偏差値…50.0~52.5※)
※参照元:スタディサプリ(https://shingakunet.com/gakko/SC000150/nanido/)