保育士の休みはどのくらいある？

このページでは、保育士になりたいと考えている人へ向けて、保育士の平均年間休日やお休みにかんするQ＆Aほかを紹介しています。働き方ごとのお休み事情もまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

保育士の平均年間休日

保育士の年間休日数は、勤務先の施設形態ごとに異なります。独立行政法人福祉医療機構が発表した「保育人材に関するアンケート」によると、有給休暇を除いた年間休日数について、「101以上106日未満」と回答した保育施設は全体の20.9％という最も多い結果に。その次に多いのが、「106日以上111日未満」という結果で18.5％でした。

なお、ホワイト企業の条件である「120日以上」という回答は、全体の12.0％となっています。

保育士の休みはほかの業種に比べて多い？少ない？

厚生労働省の資料である「令和3年就労条件総合調査の概況」によると、労働従業者の平均年間休日総数は1人あたり116.1日。「医療・福祉分野」における平均年間休日総数は、1人あたり111.5日です。

休日数が最も多いとされている「電気・ガス・熱供給・水道業分野」の平均年間休日数は、1人あたり120.9日。これらの結果から、保育士の休日は他の業種よりも若干少ないといえるでしょう。

保育士のお休み事情は働き方によって異なる

保育士の働き方にはシフト制、固定時間勤務、時間外保育があります。働き方によってお休み事情が異なるため、それぞれの仕事内容や1日のタイムスケジュールなども併せて確認しておきましょう。

シフト制の場合

保育士の働き方で最も多いのがシフト制です。勤務時間帯やシフト数は各園によって異なるものの、ほとんどの園では早番・中番・遅番といった3つの勤務時間帯を用意しているでしょう。

具体的に、早番は7時～16時、中番は9時～18時、遅番は10時～19時もしくは11時～20時勤務であることがほとんど。この働き方は、「4週8休」でシフトが組まれているパターンが多い傾向にあります。

固定時間勤務の場合

固定時間勤務とは「8時から17時」「9時から18時」のように、出退勤の時間が決められている働き方です。育児や介護などによって、限られた時間しか働けない保育士でも快適に働けるよう、この働き方を導入する保育園も増えています。

固定時間勤務で働く保育士の休みは、基本的に保育を実施していない日曜日と平日1日。なお、勤務先によっては土日が完全に休みではない場合があるので、注意が必要です。

時間外保育がある場合

早朝保育や延長保育など、時間外保育を導入している保育園も増えてきました。早朝保育は朝7時～9時、延長保育は夜7時～9時であるパターンが多いです。また、深夜～翌朝まで子どもを預かる夜間保育を用意しているところもあるでしょう。

時間外保育を扱う園では、時間外保育を含めたシフトを作成。4週6休、月9日休みといった休暇制度を採用しているケースも多いです。

保育士のお休みにかんするQ＆A

保育士は有給休暇が取りにくいって本当？

保育士にも有給休暇制度が適用されるので、基本的には有給休暇を取ることは可能です。とはいえ「多忙のためしっかりと有給消化ができない」といった声を聴くことも多いでしょう。

実際のところ、全国保育協議会の発表した「全国保育協議会会員の実態調査報告書　2021」では、公設民営ならびに民設民営における年次有給休暇の平均取得日数は「10日～15日」という結果に。そのため、保育士だからといって有給休暇の取得日数が極端に少ないとは言い切れません。

保育士にも夏休みはある？

保育園を利用する子どもたちは小学生や中学生とは異なり、夏休みがありません。そのため、保育園自体が休園になることはないものの、保育士にも夏休みはあります。具体的には、保護者の仕事が休みになるケースが多いお盆の時期に、3日～5日程度の夏休みを設けているでしょう。また、交代で夏休みを取得するために、希望夏季休暇日の提出が必要になる場合もあります。

保育士に年末年始のお休みはある？

夏休みと同様に、保育士でも正月休みはあります。ほとんどの保育園は、12月29日～1月3日前後の6日～9日間ほど休園するケースが多いです。保育園自体がお休みとなるので、必然的に保育士も休暇を取得できます。

しかし、中には年末年始も運営している保育園もあり、その場合は交代で休暇を取得するのが一般的です。

保育士も産休・育休はしっかりとれる？

産休はすべての労働者に与えられた権利のため、保育士（正社員・パート問わず）ももれなく産休を取得できます。なお、産前休暇は出産予定日の6週間前から、産後休暇は出産～産後8週間まで取得可能です。

また、育児休暇も取得可能ですが、こちらは産休とは異なり取得には条件があります。産後数か月だけ育休を取り、その後は自身の勤める保育園に子どもを預けながら仕事をする保育士もいるようです。

保育士のお休みにかんするまとめ

保育士には「休暇が取りにくい」「常に忙しそう」などのイメージがありますが、実際には他の業種と同程度の休みを取ることが可能です。とはいえ、働き方によって休みのパターンが異なるため、「イメージと違った」と後悔しないようにしっかりと確認したうえで、就職先を選択してください。

また、年間休日日数や夏休み・正月休み、独自の休暇制度の有無などは、面接時にも確認しておくと良いでしょう。